「な、何やってんの二人とも…」 顔の上半分だけ出した奏と謙斗が、 さも道ばたで会った奥さん同士のようにヒソヒソと口元を手で隠す。 「あらやだ見ましたぁ?あの二人の新婚さんっぷり。」 「見たわよ何よ手が早いわねぇ」 「だわねぇ〜、うちの理桜に手を出すなんて湾沈めの刑よ〜」 聞こえよがしなひそひそ話に、 私は額に青筋が浮かぶのを感じながら足音もなく近付き… ごんっ、とゲンコツをお見舞いしてやった。