腕を振り払おうとしても、私の手は固定されていてぴくりとも動かない。 頭の片隅で鳴り出した警鐘は、だんだん大きく激しくなってゆく。 せめてもと思ってギロリと睨み上げれば、 しかしそれも男をニタつかせる要素にしかならないらしい。 カラン、 私の手から缶が滑り落ち、ジュースを撒きながら転がってゆく。 そんな音さえも大きく聞こえて、 私は一人なんだ、とこんな時なのに思った。