あの日から14年

「会わせたい子がいます」

久しぶりの先生からの電話
何か胸騒ぎがした。

「糸原新太郎君です」

私ばかりなんでこんなめにあうのだろう
もういっそのこと消えてしまいたい。

「ご存知ですか?」

忘れるわけがない
忘れたくても忘れれなかった。

毎晩、病気の優のことよりも
慎太郎のことばかり考えていた。