2007年の春

 洋介は半年前に亡くなった祖
父の遺品を片付けていた。

両親から不用品として片付けて
欲しいと言われていた、そこに
は幾つかのガラクラが残ってい
た。


その中に古い少し青みがかっ
た色のビンを見つけた。

 祖父は得体の知れない骨董品
を集める事を趣味としていた。

 それは直径15センチで高さ
30センチほどの、置いておく
のには邪魔な大きさだった。
緑錆の浮いた銅製フタによって
閉じられていた。