「保健室」のプレートが
掛っている教室。


声を出すことができない僕は、
音楽の時歌を歌えない訳だから。


先生達の計らいとやらで、保健室に
居させてもらうことになっている。


保健室の扉を、コンコン、と
ノックしながら入った。


「はーい? 児玉君ね?」


こちらを振り返り、『ふわり』と笑う先生。
この笑顔は、僕をどこか落ち着かせて
くれる。



「さあて、今日は何の話がしたい?」