HINEKURE~ヤマトノオロチの巻~

霞の木刀と優輝の木刀がぶつかる。
霞が後ろに飛んで、優輝の木刀を叩き落として、首もとに木刀を向ける。

「これで一回死んだね。」

(ちくしょー。)
また頭の中から声が
『ククク、どけ。』
優輝の意識がとび、優輝の瞳が赤くなる。
優輝が
「女、もう一本やろうか??」

(??優輝の声じゃない。白い瞳が赤くなってるし。)

霞が木刀を振り落とす。優輝が体を縦にして最小限の動きでそれを躱して、霞の喉もとで寸止めする。
「これで死んだな。ククク。」

(優輝に一本とられた!!)
「フン、まぐれでしょう。もう一本!!」

「強がりな。女!!ククク。」

霞が木刀で何度も振り回す。しかし、最小限の動きでそれを躱す。優輝が
「ククク。俺の女してやるよ。」
そう言うと優輝は、霞の木刀を叩き落として、後ろに飛ぼうとした霞の足をひっかけて、霞を転ぶのと同時に優輝が上にのり両手を抑える。
「ククク。まだまだだな。」

「ちょ、ちょっと離してよ。」
優輝が赤い瞳で見つめて、低い声で
「ククク、やだね。」
頭の中で
『ちょっとふざけすぎですよ。』
優輝が舌打ちをして
「分かったよ。女、また今度な。」