フンッと顔を背け、厨房へと入った。 カチャカチャと音をたてながら、食器を洗う仁が居た。 白いブラウスに黒のパンツに黒のロングエプロン。 スラッと背が高くて、ユニフォームがよく似合う。 私に気が付き、 「何、不機嫌そうな顔してん?」 と首を傾げながら笑う。 「……楠木がムカつく」 「また喧嘩かー?」 「喧嘩なんて……っ」 “してないわよ!” そう言いたかったのに。 突然、腕を引かれて。 店の裏に引っ張っていかれた。