【完】ラブ☆パワー全開




「なんて……な?」



あたしの頭を撫でながら苦笑い。



え……わかってくれたんじゃないの?

やっぱり帰っちゃうんだ。



「本間、何かあったらすぐ電話してな? 飛んでくるし」



ニッと笑い、部屋の電気が消えた後、玄関の閉まる音がした。



何だかすごく寒くて、寂しい。

少し寝てから楽になった気がしたのに。



仁が居なくなった途端、悪化。



何だ、この体。



どれほど、仁メインなのよ?

どれだけ、仁を求めるのよ?



自分でも呆れちゃうくらい仁一色。

よく薔薇色の人生とか言うけどあたしは間違いなく“仁色”

そんな色作り出す仁って凄い。


……その色にハマったあたしがイタイ。


仁……もう会いたいよ。


今、何分か前までここに居たのに。

仁のチェックのシャツもないんだもん。



いつもなら、ここから妄想にうつって我慢するのに……。



熱があるからかな?

それとも……熱のせいにしてるだけ?