【完】ラブ☆パワー全開





大好きな仁と喋ってても、意識が遠くて。

ボーっとしてしまって、
頭の中で言葉がグルグル回るんだもん。


ベットの横に座ってた仁が離れようとしたのかな?

仁の香りと温もりが冷めてしまった瞬間、目を開けて仁を捜した。



「じ……ん?」

「へ!?」



立ち上がり部屋から出て行こうとする仁が、
心配そうな顔をして駆け寄ってきた。



「どうしたん? どっか痛い?」



布団から顔だけ出したあたしは小さく首を振り、
少し出した力の入らない手で仁の服を掴んだ。



「え? どうしたん?」



掴まれた服と、
あたしの顔を交互に見ながら、

わけがわからないって顔をしてる。



「そばに……いて?」

「えっ!? いや、おるよ? おるけど……氷枕でもって」



また小さく首を振りながら目を閉じた。

少し赤くなった仁の優しい笑顔を見ながら。