【完】ラブ☆パワー全開




「てか……実は前からヤキモチ妬いてた」



前から、仁が山北さんに……ヤキモチ?



「だって大人の男って感じで、ムカツク……
それに、綾にベタベタするし。
綾も綾で、仲良くしてるし」



山北さんのことどうでもよくない、んだろうけど。



ごめん、仁。
今は、どうでもいいかも……。



だってHしてないのに“綾”って。

“綾”って呼んでくれてるし。


それに、ヤキモチだけだったの?

あたしに呆れたんじゃなくて。

愛想を尽かしたんじゃなくて。


それだけ……。



「って……聞いてる?」

「う、うん」

「俺、高校生やし。
自分で稼いでへんし……
それに、こんなガキっぽいヤキモチ妬いて。
綾、傷つけてさ?」



……何か。



「だから、怒ってたの?」

「うん」



……何か。



「だから当分会わないって言ったの?」

「うん」



仁、可愛いっ。



こんな時に不謹慎かもしんないけど。



だって可愛いんだもんっ!