【完】ラブ☆パワー全開




チャイムも鳴らさず、
勝手に家の中に入ってしまって。

ちょうど通りかかった千恵が驚いた顔を見せた。



「綾乃!? って何で仁も?」



千恵!
あたしも全然意味がわかんないの!


助けを求めるように千恵の顔を見つめていたら、



「仁、逃げるなよー」



後から続いて入って来た男の子達。

それを見て千恵がニヤッと笑う。


何、なに、あたし全然わかんないんだけどっ。


それに仁、敦君達に言ってなかったんだ。

付き合ってたこと。


それは、敦君にあたしが彼女だってバレたら冷やかされるから……でいいんだよね?

それとも……言いたくなかった、とか?



「あ、それよりもワンピは?」

「え、あぁ。ちゃんと持ってきたよ」

「お。ありがとー」



袋からワンピースを取り出し、
体に当てて満足そうな笑みを零す千恵。