あー、長い。



1分がな・が・す・ぎ・る!



「時計見過ぎ」

「えっ!?」



隣に座る千恵から小声の突っ込みが入るハッとした。


そんなに見てたかな?

……見てた、ね。


仁と付き合うようになってから、
あたしは時計を見るのが癖になったのかもしれない。



会いたい。

そんなことすら言えないあたしを気遣ってくれる。


最近ちょっと落ち着いたバイトの休みの日は、
ほぼあたしの為に時間を空けてくれてるし。

お昼休みには絶対メールをくれるし。

声が聞きたいな。
そんな時に限ってタイミングよく電話がかかってくるし。



こんなに尽くしてもらっていいのかな。

最近の悩みといえば、これくらい。

幸せ過ぎる悩みなんだよね。


あたしは何にも返せてないのにさー。