ブレスを付けて、仁に見せ



「ありがとっ」



もう一度言うと



「どういたしましてっ」



優しい掌があたしの頭に降って来た。



「うん、めっちゃ似合ってる」



こんな甘い言葉をサラッと言うから、
あたしの頬が熱くなる。



「綾さん、照れてる~?」



茶化して言われて、
また熱くなる。



「お返しを自分で買うなんて初めてやったから、俺も緊張したけどな」



その言葉にあたしは、
顔が赤いことも忘れて仁を見上げた。



「本当に!?」

「え、うん」



高2って17歳だよ?

17年間、誰にもお返ししたことないの?