すきって言わせて




「華帆に近付くためならなんでもするよ。俺」

そう言うと私のシャツのボタンを
ぷちぷちと2つほど外して
鎖骨に指を当てようとした


「あ、ゆむ…」


窓から入る風で私の髪も揺れて
首もとがはっきり見える

何をされるのか分からなくて
ただ小さくなった体を固くして
声も震えそうになった



「華帆…」



そう呟く歩の声がすごく切なくて

胸の奥がきゅっと締め付けられた



「ここの痕…もう消えちゃったんだ?」


そう言ってまた顔を近付けてくる


それと同時に歩の指が
私の鎖骨に軽く当たった