目の前は歩の背中があって

腕を掴まれたまま廊下へと連れていかれた



「あ、歩…」


呼んでも振り返らず

進んでいく





その先は…

今朝、歩に連れてこられた校舎裏だった


そこで立ち止まると

歩は掴んだままの腕を引き寄せてきた



え…



私、今歩の腕の中にいる…?