その真っ直ぐな目に何も言えないでいた


いつも意地悪な歩が
真剣に私のことをみていたから


「からかうわけないじゃん、いつも真剣だよ」

そう言って
私の唇を指でなぞる


「あ、あゆむ…」

まただ、また胸の奥が小さく疼きだす

きゅっと締め付ける



「俺のことちゃんと見ろよ、華帆」


その言葉に

なんでだろう何も言えなかった

いつもだったら

馬鹿みたいって突き飛ばすのに




できなかった…