そんなことを続けていたある日。




『あんたね、毎日毎日しつこいんだけど。舞桜ちゃん、舞桜ちゃんって。』






『だってあたし、舞桜ちゃんと友達になりたいんだもん!』






『だから、その舞桜ちゃんって止めなさい。』






『…だって。』






『…舞桜でいいよ。』





『えっ?』






『ちゃん、なんて気持ち悪いだけだから。』






『…うんっ!舞桜、大好きっ』






『あー、もうウザイ。ひっつかないでよ』







そう言いつつも、舞桜はその時初めて笑顔を見せてくれた。






その時、もう桜は葉を生い茂らせていた。






それ以来、大学生になった今もあたしと舞桜の友情は続いている。









あたしは、舞桜と一緒に買ったかき氷を頬張りながらそんなことを思い出していた。





「ねぇ舞桜、レポートやった?」





「そんなのとっくの昔に終わった。」






「えっ早っ!?」






「あんたが遅いだけ。ちなみにもう提出済。」





「ええー、そんなぁ。」





「…うそ。どうせあんたは終わってないだろうと思ったから、まだ出してないよ。」