怪盗pussy cat



「pussy cat!どこだぁ!?」

程なくして明るくなった室内には呆然と立ち竦む俺と、大声でpussy catの姿を探す空智だけが残された。

「朔弥さん!pussy catはどこですか!?」

手錠片手にキョロキョロと辺りを見回す空智に、自分の腑甲斐なさと苛立ちが募る。

「逃げられたよ……!」

「ええ!?」

不覚だった。

あんな事くらいでうっかり手を離してしまうなんて。

噛み付かれた耳が熱い。

先程の出来事を思い出すだけで背筋がぞくぞくと甘く痺れる。

「朔弥さん、何か……顔赤くないっすか?」

「うるせぇ!」

馬鹿にしやがって。

こんな屈辱的な事は初めてだ。

汚名返上の為にも、絶対この手で捕まえてやる。

この瞬間、俺はそう固く心に誓ったのだった。