2月。

受験シーズン真っ只中。
予備校には生活の大半を勉強に捧げてますみたいな疲弊しきった表情の受験生がうようよいる。

…あぁはなりたくねぇな。

ここニヶ月ほどナギサとは連絡をとってない。
俺はもう学校にもしばらく行ってない。
あんなとこいても偏差値1も上がらねぇ。
卒業に必要な単位だけさっさととって今は毎日予備校通い。

あいつ元気かな?
気にはなるがとりあえず試験が終わるまでは我慢。
案外俺意思固いんだよ。

滑り止めの大学の試験を終えてくたくたになって帰ると、小さな小包が一つ玄関にあった。
宛て先は俺。
誰から?

ナギサだ。
あいつ俺の住所知ってたっけ?
まぁいいや。
明日も試験。
しかも本命。
ここで小包を開けて集中力が切れるのはまずい。
これは全部の試験を終えた後の自分へのご褒美にしよう。
俄然やる気が出て来た。

ナギサと行きたいところが沢山ある。
海。
旅行。
映画。
またナギサの家にも行きたい。
今度はビビらない。
出来ればナギサの親とも話したい。

でもあのコンビニがやっぱ1番いいな。
ナギサが話すのを横で聞いてる時間が最高に幸せなんだ。

待ち遠しいよ。