おじさんの言葉にあたしは顔を上げた。
「でもね。日本ではまだ実際に使われたことがない
薬を使う治療法なんだ。」
「それって…」
「そう、どんな副作用があるかは未知数
なんだよ。」
「日本以外の国では使われてる薬なの?」
「最近開発された薬でね。アメリカで
は使われ始めてるよ。」
「ふーん…」
あたしは少し考えた。
「今返事しなきゃダメ?少し考えたい。」
「かまわないよ。兄貴とアンジュさん
にもまだ言ってないことだし。今度
病院に来たときにでも返事くれるかな?」
「わかった。相談してみるね。」
あたしはうなずいた。
その時、紗季さんがリビングに入ってきた。
「話は終わったかしら??」
「はい!!」
「ねぇ?ジュリアちゃん。今日家でご飯食べて
いかない!?」
「いいんですか!?」
「もちろん♪」
ということで、夕飯をごちそうになった。
