帰ってくる場所



「あ~、未鳥ちゃんね、あの子この辺じゃ知らない人いないけぇ」

「やっぱり、あの身なり?」

あたしが尋ねれば絢音ちゃんは「そうそう」と言いながらコロッケに箸をのばした。

「田舎町にあんなに派手な髪してるけぇ、雅人も一緒」

「せやな。俺もここにきてまだ一年くらいやけど、確かにみんな覚えてくれて、よぉしてくれてるで」

雅人さんは「美味いっ!お母さん、おかわりお願いします!」と茶碗を渡した。敏明おじさんはニコニコしている。もとからそんなにお喋りではないけれど、雰囲気から雅人さんを気に入っているのがわかる。

「そういえば、雅人さんて婿入りしてるんですか?」

今更だが、雅人さんは言葉も少し関西よりな気がした。
雅人さんは「せや」とお茶を飲んでこたえてくれた。