ザァ----------- 柔らかい風が吹く。 「……だれ…で、すか?」 あたしは声のした方を見つめながら尋ねる。 相手は自分より年上に見える。 いじっていない肩くらい伸びた黒髪を風に靡かせ、花束を片手に立っている男の人。 ジーパンにワイシャツ。どちらも体に合わない大きめのサイズだ。 あたしは眉を寄せてその人を見ていた。 怪しい。 そんな言葉がよく似合う男だった。