「俺、何となくだけどわかってた。」 レンが言った。 「2ヶ月くらい前の練習試合のときさ、 『約束があるから』って、必死になって 大生のところに駆け寄っていってた。 ルイちゃんの好きな人って、大生のことだったんだって、切なくなったもん…」 「まぁ…とりあえず、おめでと、大生。」 「ショウヘイ…」 「ルイちゃんの好きな人が、大生でよかった。」 「レン…」 「泣かせたら、俺が奪うからな!!!」 「ショウヘイには奪えねぇよ!!」 教室に帰るときには、もう笑顔だった。