せかせかと ステージから裏手に回る クラスメイト。 その九割強は、 何とも形容しがたい感動に 触れ、涙を流す者もいた。 「終わ…ったんだ」 舞台袖を抜けるとき、 菜野花はかすかに呟いた。 呆気ない、コンクールの舞台。 その感動は、 次のクラスへも 感染することだろう。