I can …



しーん…と
静まるホールは、
恐怖な固まりにしか
映らない。


それが、
誰かの拍手によって
拍手を生み出し、
消えていくのが、
菜野花にとって
安らぎになった。


──同時に、
終わってしまったのだとも。