レッスンルームから、
曲が聴こえる。


リビングで楽譜の難度を
検討し合っていた
小枝と柊荘司は、
この音色に自然と
耳を傾けていた。


聴き苦しくない。


曲が、
そこで成立している。



「CDですか…?」