数分経って、郁が部屋に戻ってきた。 「そういえば、紗枝泊まってったけど千秋さんに連絡した?」 お母さんに連絡…。 あっ!! 「してない…」 だって! 昨日はそのまま寝ちゃって、連絡する暇なんてなかったし…! 慌てるあたしに、郁が声をかける。 「昨日な、心配した千秋さんがうちに来たらしい」 「えっ!怒ってたかなぁ…」 「玄関に紗枝の靴が置いてあったろ?それみて安心して帰って行ったってさ」 「そ、そっか…。よかったぁ」 お母さん怖いから…。 本当によかった。