私は今、自ら命を終わらすために街でも一番高いビルの屋上にいる。

上からは車や同じ制服の見覚えのある顔の学生や通行人が見渡せる。



神様になったみたい



この街は今の時間が一番人が多いくて、ヤバいほどうるさいらしい。



今落ちたら自分以外にも誰か死ぬんだろうな



立ったままの自分に向かって、何か伝えるように強い風が背中を押した。


その風に身を任すように足を前に出した。



これでよかったんだ



ゆっくり目を閉じた。



地面ってこんな暖かいんだ


何分かして目を開けた。



あたし死んだ?



地面に叩きつけられたと思ったが私の下には、黒髪の眼鏡をかけた男性が眉間にしわを寄せて私を抱き締めている。