奴から本名を聞いた途端、焦ってしまった。
急にドキドキし始めた。


実は杉村和真は、あたしの初恋の相手だった。
小学校時代、和真に惚れていた。
顔も性格も…。
全て好きだった。
そんな人が、今になってあたしにメールをしてきた。






普通、今になってメールなんてする人なんているのだろうか…。






いゃ、ありえない。
そんな事はありえない。あたしには、とてもありえない話だった。






「ぉ-い」





『あ…塚、杉村和真知ってるよ。あたし知ってるよ』







恥ずかしさの余り、下を向いた。