最低男に恋をして。




「今日は髪、巻いてるの?」

唯くんは急に視線を私に落とすと不思議そうに首を傾げた。


「あ、うん。
…へ、変かな?」

「うんん。可愛い」

ニッコリ笑った唯くんに、安堵のため息。


でも、唯くんは優しいからそう言ってくれただけで…
高嶺悟は違うかも…

いや、
むしろ気づいてくれるかな?



「また。
茉莉子、どうしたの?」

「あ、ごめん。」

さっきから高嶺悟のこと考えて頭がトリップしてしまう。


隣に居るのは唯くんだって言うのに…
申し訳ない。