最低男に恋をして。




「この公式を当てはめて…」

いつもは割と早く進むはずの数学。


…長い。
とてつもなく長く感じる。



あと1時間で
学校が終わるのに。

なーがーいー!!

私、授業中に寝ちゃう
なんて悪事できないし…


とは、思いつつも、
ふいに意識が飛ぶ。

そして、また戻る。


さっきからこれの繰り返し。

1分たりとも進まないぐらい頻繁に時計を見て、ため息。



よりによって、
なんで今日は
数学が最後なのよ…。



「わかるかぁ?

おいっ寝てる人ー
起きろ~!!」

パンパン手を叩く先生。


心地よいリズムがまた睡魔を誘う。