「悪かったって」 ケラケラ笑いながら言われても全く心に響かないんだけど? だからといって睨んでみても 逆に見つめ返されるせいで照れてしまう。 むぅ。 私、 完全に最低男に負けてる…。 「あ、そうそう」 思い出したように 声を上げた高嶺悟。 「これ、お前の?」 差し出されたのは 英語の教科書。 「っあ、そう!! なんであんたが……?」 もしかして、昨日のビンタにムカついて取ったとか? 「お前、バカか。」 盛大なため息と共に繰り出される言葉。