「へぇ、あの悟先輩にぃ。」 「っあ!!そうっ 悟!!誰、あの人!?」 ズイっと体を乗り出して 話をあおる。 「まぁまぁ、落ち着きなさい。 あんたが取り乱すなんて珍しい。」 ちょっと 引き気味に答えた加奈子。 私もこんなにガッツいてんのが恥ずかしくなって椅子に座り直した。 「で、加奈子?」 落ち着いて加奈子をみた。 「高嶺悟先輩。 この学校の王子よ」 「王子?」 おかしい。 私の学校には、ちゃんと王子さまが… 「あ、まぁ 高城 唯先輩とはちょっと違うタイプだけどね。」