最低男に恋をして。




「あのね…悟?」

「ん?」

「誕生日…いつ?」

「あぁ…。今日」

「そっか、今日か!
じゃあそのときに……」

じゃあ、そのときに?


っえ…?
「今日~!!!???」

「あぁ、まぁ。」

なんで!?
どうしてっ!?

絶対彼女失格だ。


「悟…ごめんね…」

「いや。別に…」

渋い顔をして
そっぽをむいた悟。

うそ~。
怒ってるし…。

いや、怒るよね?そりゃ…。


「ごめん…悟…」

「ぅえ!?
お、おい…泣くなよ」

律儀に私の目から溢れる涙をひと粒ずつ拾う悟に涙が止まらない。



おかしいなぁ。
私、こんなに
泣き虫だったっけ?