「…あ」

散々泣いてから
リビングに出て驚いた。


【茉莉子
 誕生日おめでとう。
 今度、
 男ども内緒でご飯行こうね。】


紙切れに書かれた
お母さんの走り書き。


堂々とリビングにおいてる時点でもう内緒は無理な気がするけど。

失笑したけど、
なんか、切なかった。

嬉しくて。


なんだかんだ言っても
私のお母さんだ。

たった1人の大切な。



「お母さん、ありがとう。」

しかも、手紙の裏には、



【おめでとう】

峻が照れながら
これを書く姿が容易に想像できて1人で笑ってしまった。



最悪な誕生日だと思ったけど
全然そんなことなかった。


大切な人たちが、
祝ってくれる。

とっても素敵な誕生日じゃん。