「ねぇ、茉莉子。
宿題やってきたぁ?」
「え?
宿題なんてあったっけ?」
ボーっとしてたら
麗華が話しかけてきた。
「もー!英文写し!!
あったでしょ?」
「あ~、」
「英語の先生めんどくさいんだからやっとかなきゃだよ!!」
「あはは、ありがと」
なぜか説教されて
机の中の英語の教科書を探す。
「あれ?」
ない。
無い、ないないない!!
「無い~!!」
「え?なに、どうしたの?」
近くに居た子が私にスルスル寄ってきて不審な目で私を見る。
「英語の教科書がない~」
「家じゃない?」
「うんん。
昨日、家にもなくて…」
そうだ、昨日
珍しく宿題しようと思ったのに英語の教科書なくて……
「っあ゛」


