「ふふふ。
ビックリした?
俺ねぇ、
悟に嫉妬してたのかも。」
「唯くんが?高嶺悟に?
なんでぇ!?」
自分が高嶺悟に好きになっときながらなんだけど、
唯くんの方が優しいから人気者だもん。
「そういうところ。
俺が16年間一緒に居たのに茉莉子の心には入り込めなかった。
なのに、悟は茉莉子の心にすぐ入り込んでさ、勝手に心奪っちゃって。」
確かにその通りだ。
唯くんだってすっごく格好いいのに、16年間全く好きになんてならなかった。
なのに、高嶺悟は、
たった3ヶ月ちょっとで私の心をかっさらってしまったんだ。
「唯くん、唯くん。
って言ってた茉莉子が、気づいたら、
高嶺悟、高嶺悟。って。
それも、すごーく女らしくなって。
綺麗な茉莉子にも、
愛されてる悟にも嫉妬した。」


