「うん。」 高嶺悟に可愛いって言ってもらいたくて着た浴衣。 そこを泳ぐ金魚はお祭に来れて嬉しそう。 「可愛いね。」 高嶺悟の代わりに、唯くんが言ってくれた。 確かに嬉しいけど、 この言葉を高嶺悟が言ってくれたなら、私はきっと天にも登る思いなのだろう。 「茉莉子…、今日 悟と来るんじゃなかったの?」 「っえ!?」 唯くんがなんで知ってるの!? 驚いてその整った顔をまじまじと見た。 唯くんは失笑しながら話を続ける。 「悟が話してたから。」 「…へぇ。」