最低男に恋をして。




「麗華っ」

しばらく走ったところで
小さくなった麗華を見つけた。


私を見ると、
ただでさえ溢れていた涙が、
さらに大粒に変わった。



「どうした?」

階段の麗華の横にゆっくり座った。



「茉莉子…私……ごめん…

ごめんなさい…」


ボソボソ呟くだけで…


はぁ、
これじゃあ拉致があかない。




「全く気にしてないから、
どうした?」