私が客室から出たときはもう5時限目が始まっていて、休み時間とは違う誰もいない廊下を私は走った。 お母さんが歩くのが速すぎで、見失ってしまった。 「 ぁあ………。どこお母さん…?」 走るのをやめて、てくてくと廊下を歩く。 誰もいない廊下は凄く新鮮で授業を抜け出したことのない私はとてもワクワクしていた。 でも勿論クラスの中で授業はされていて。 もうこの授業を受ける事はないのか、なんて考えると嬉しい反面悲しかった。