今思うと、あの時自分が、裕美の異変に気がついてあげられれば、彼女に辛い思いを味あわせなくてもよかったのかもしれない。 そう、そしてこの目の前にいるケンジにも。 そう思うと、土門の胸は息苦しいほど締め付けられた。