「レン…手」


「ほら」


レンがほらっと言って差し出した手を見ながらランは嬉しそうに笑った。


レンもランの笑った顔が一番好きだった。


二人で笑いあっていると


「キャッ!!」


アーチから、手だけが出てきてランの足を掴んでいる。


「なんだよコレ、離せよ!!」

と手とランの足を離そうとするがまったく離れない。

逆に足を掴む力がだんだんと強くなっていく

「っ……あぁ」


「ラン!!」

ランは片足の自由を失い地面に倒れ手の主にアーチの中へと引きずり込まれていく


「レン!!レン」


二人はお互いの手を求めるが、ランはアーチの中に入っていってしまった。


「ら…ラン。助けに行くから」


レンは取り残されたが、ランを助けなければとアーチの中をくぐっていった。