俺の予感は的中し、それから数日間、宮久保とは隣の席でありながらも、一言も言葉を交わさなくなった。
もう、彼女の面倒を俺が見る必要はない。
そう思ったから。
授業が終わると、宮久保は友人の所へ行ってしまう。
そんな宮久保を見ていると、なぜか寂しくなった。
宮久保と一切話す事なく、一学期の最終日がやって来た。
帰りのホームルームで担任から通知表を渡され、クラス全体が賑わう。
「明日から夏休みだ!」
「明日から何しようかなぁ」
そんな声が教室の中で飛び交う中、俺は席に座り、野球部の夏休みの練習予定表に目を通していた。
「休み少ないなぁ……。まぁ、今日は練習なしで帰れるわけだし、我慢しておこう」
そんな事をぐちぐちと言っている間に、一学期は終了した。
俺は荷物をまとめ席を立った。
「蓮、帰るぞ」
どういうわけか、蓮は教科書と筆記用具を持っている。
「何で、そんなの持ってるんだ?」
「補習があるんだよ。悪いけど、今日は一人で帰ってくんねぇか?」
彼はスポーツ等の体を動かす事には長けているが、どうも頭を使う事に関しては疎い。
「分かったよ。今日は部活がないから良いけど、活動日に居残りになる事だけは、やめてくれよ」
「ああ、マジで気を付けるよ」
一学期の間に溜めこんだ、教科書や部活の用品を自転車の荷台に積み、自転車を出した時だ。
すぐ向かいの駐輪場に、宮久保がいる事に気付いた。
そういえば、彼女も自転車登校だったのだ。
声を掛けておくべきだろうか。
しかし、宮久保が女子グループの友人と打ち解けてから、全く会話をしていない訳だし、今日になって突然話し掛けるのも不自然かもしれない。
そんな試行錯誤をしているうちに、俺は衝動に任せ自転車を元の位置に停め、宮久保の元へ歩きだしていた。
彼女がこちらに気付く。
やばい、どんな事を話すか何も考えていなかった。
しかし、もう後戻りは出来ない。
何か話さないと……。
「なあ、宮久保」
もう、彼女の面倒を俺が見る必要はない。
そう思ったから。
授業が終わると、宮久保は友人の所へ行ってしまう。
そんな宮久保を見ていると、なぜか寂しくなった。
宮久保と一切話す事なく、一学期の最終日がやって来た。
帰りのホームルームで担任から通知表を渡され、クラス全体が賑わう。
「明日から夏休みだ!」
「明日から何しようかなぁ」
そんな声が教室の中で飛び交う中、俺は席に座り、野球部の夏休みの練習予定表に目を通していた。
「休み少ないなぁ……。まぁ、今日は練習なしで帰れるわけだし、我慢しておこう」
そんな事をぐちぐちと言っている間に、一学期は終了した。
俺は荷物をまとめ席を立った。
「蓮、帰るぞ」
どういうわけか、蓮は教科書と筆記用具を持っている。
「何で、そんなの持ってるんだ?」
「補習があるんだよ。悪いけど、今日は一人で帰ってくんねぇか?」
彼はスポーツ等の体を動かす事には長けているが、どうも頭を使う事に関しては疎い。
「分かったよ。今日は部活がないから良いけど、活動日に居残りになる事だけは、やめてくれよ」
「ああ、マジで気を付けるよ」
一学期の間に溜めこんだ、教科書や部活の用品を自転車の荷台に積み、自転車を出した時だ。
すぐ向かいの駐輪場に、宮久保がいる事に気付いた。
そういえば、彼女も自転車登校だったのだ。
声を掛けておくべきだろうか。
しかし、宮久保が女子グループの友人と打ち解けてから、全く会話をしていない訳だし、今日になって突然話し掛けるのも不自然かもしれない。
そんな試行錯誤をしているうちに、俺は衝動に任せ自転車を元の位置に停め、宮久保の元へ歩きだしていた。
彼女がこちらに気付く。
やばい、どんな事を話すか何も考えていなかった。
しかし、もう後戻りは出来ない。
何か話さないと……。
「なあ、宮久保」

