BlackLove


静まり返る空気。


「あたし・・・・学校辞めるんだ。健は知ってるけど、あたし暴走族組の副なんだ。」


副って・・・副組長だよな。

暴走族にこいつも入ってたのか。



「でね、その組の組長は・・・・あの子なんだ。」


あの子って、高倉?

たしかに、あのとき俺が助けた奴も“凛”だった。


高倉の下の名前も、



“凛”だ。



「お願い!!凛はきっと誰よりも寂しく生きてきた。あたしと一緒にいれば大丈夫って言ってくれた。そんなあたしが辞めるってあっさり言ったから、また苦しく悩んでると思う!!だから・・・・助けてあげて。」


俺の目を見て、訴えている。


俺・・・・

どうしてクール女なんて言ったんだ?


俺はすぐに外に出て、走った。