そっからは、懸命に走った。 行き先も決めないでただ前へ前へと。 あたし、奈美にあんなこと言ったの初めてだ。 奈美とあたしは言い合ったり、怒ったりすることは1度もなかった。 それは、思いが言わなくても通じていたから。 言わないでも分かってくれてるっていう信頼があったから。 でも・・・・ 奈美はあたしのこと本当に信頼してくれていた? 親友だと思ってるのはあたしだけ? 次々といろんな疑問が浮かび上がってきた。 あたしは、足を止めた。 無性に泣きたくなってきた。