「あたしの仲間、一人亡くなった。」 「知ってる。」 「じゃあ、これは知らないでしょ?・・・・あたしのせいで亡くなったんだ。」 隆平は、かたまった。 だろうね。 隆平も、もう『死』とかかわりたくないはずだから。 「あたし、いつも誰かを傷つける。これ以上、傷つけたくない。」 荷物をまとめ終わった。 「じゃあね。」 あたしは家を出ようとした。 でも、隆平があたしの腕をつかんだ。 ちょっと痛い。