「紗依(さえ)・・・・?」 龍哉が呟いた。 「龍哉か。久しぶり。」 あの女は、この緊張感を破るかのように 明るい声だった。 「お前・・・・この組の総長なのか?」 「そう。恋華組の組長。驚くよね。あんなに弱々しい姿にばけてたんだからね。」 この女、 やっぱりひどい。