「あいつもさぁ、彼女いたんだぜ?」
「そうなの!!??」
意外・・・。
恋愛には興味ないとか言ってたくせに。
「出てったんだよ。」
「出てった???」
出てったって・・・・一緒に住んでたの?
だから、ベッド2つあるんだ・・・・。
「あいつ、組長だったけど、その彼女のことすんげぇ大事に思ってた。その彼女、凛とは正反対の性格で、あんま思ってること口に出さない子だった。」
へぇ・・・・。
でも、龍哉ってそういう子好きそう。
お人よしだし。
「その彼女は、家族がいなかった。亡くなったそうだ。それで、龍哉の家に住むことになった。龍哉は、精一杯の愛情を彼女に注いだ。だけど・・・・突然、姿を消した。」
嘘・・・・。
ひどすぎる・・・・。
「だからさ、凛の気持ち分かるんじゃねぇか?形はどうあれ・・・・捨てられたって気持ち。」
たしかに・・・・・。
「龍哉はきっと、自分をみているようで仕方なかったんだよ。分かってやってくれ。」
あたしは頷いた。

