「幸大が翡翠さんとデートしてかまってくれないのでライブに行きますの。」

可鈴が言う。

「な!?

べ、別にデートでは…」

「翡翠、動揺しすぎだろ…」


「私も行くわ。

そんなにスゴいなら話のタネになるし。」

圭が言う。

「もちろん私も行きます!


あ、ダーリン。」

「な、何だ?

殺気が出てるが…」


「私の居ない間に女性に手を出したら、」

「出したら?」


「剥製にしてライブハウスに飾り、激しいロックバンドの人によって叩き壊してもらいますから。」


「細かいし、怖いし、地味だ!?」

「わかりましたか?」

「善処します。」


「善処?」

「い、いえ、必ずご期待に沿います!!」






土曜日

「悪い、待たせたか?」

「約束の時間までまだ5分はある。」

「そうか。

それにしても…」

幸大は翡翠の顔と服を何度も見る。

「な、何だ!?」

「いや、可愛い服を着てるからさ。」

「に、似合わないか?」


「うっ!?

何だ?

胸が熱くなるぞ…」

「やはり私にはこんな服は…」

「いや、素晴らしいぞ!

さらにはいつもとは違った恥じらいのある反応。

完璧だ!!」