魔法の戦士《bellator》

翌日


「で?」

翡翠が幸大を睨む。

「いや、その、」

「幸大、私たちは遊びに行くのか?

違うのだろう?

それはお前もわかっているんだろう?」


翡翠の殺気が増していく。

「もちろん、重々承知して…」


「なら、なぜこの者たちがいるんだ!!」

幸大の後ろにいたのは圭、可鈴、奈々。

「それに、あの悪魔はどうした?」

「テナは妖怪とか幽霊が多いと引き込まれるからって、留守番してる。」

圭が言う。

「お前は馬鹿か!?

悪魔を野放しにするなど…」


「翡翠。

そろそろ行かなければならないだろ?」

皇が言う。


「しかし…」

「幸大君、翡翠を頼むよ。



君たちは…翡翠の友達かな?

初めまして。

翡翠の父、如月皇と言います。」

「あ、初めまして。

圭です。」

「可鈴ですの。」

「奈々です。」


「幸大君も手が早いね。」

「それほどでも。」

「君たちは一般人だね?

遊びに行くわけじゃない。

わかるね?」


沈黙の解答。

「気をつけるんだよ?


宿代として用意したお金が足りないかもしれないな…」

「父さん、構いません。

この者たちが勝手についてくるのですから。


では、行ってきます。」

翡翠が歩き出す。

「幸大、何をしている。

行くぞ!」

「あ、ああ。」